【窓の防犯対策】防犯ガラス｜種類と特徴-空き巣対策に最適な選び方

空き巣対策で重要な窓の防犯。

この記事では、防犯ガラスの種類や特徴、選び方を解説し、空き巣の侵入を防ぐための最適な対策を紹介します。

窓の防犯対策を強化して、安心安全な暮らしを実現しましょう。

防犯ガラスによる窓の防犯対策の重要性

空き巣の侵入を防ぐには、窓の防犯対策が非常に重要です。

空き巣は窓からの侵入を試みることが多く、防犯ガラスはこれを防ぐ有効な手段となります。

この見出しでは、空き巣の手口と窓からの侵入の実態、防犯ガラスが侵入を防ぐ理由について解説します。

それぞれのポイントを理解することで、より効果的な対策を検討できます。

防犯ガラスは、空き巣の侵入を防ぐための有効な手段と言えるでしょう。

空き巣の手口と窓からの侵入の実態

空き巣は、窓からの侵入を全体の約5割で行うというデータがあります。

侵入手口としては、無締まりの窓からの侵入や、ガラス破りなどが挙げられます。

手口	説明	対策
無締まり	短時間の外出時や、うっかり施錠を忘れた際に侵入される	常に施錠を心がける、補助錠の設置
ガラス破り	一般的なガラスは簡単に割られてしまう	防犯ガラスへの交換、防犯フィルムの貼り付け
サムターン回し	ドアの隙間から工具を差し込んで鍵を開ける	サムターンカバーの設置、防犯サムターンへの交換
ピッキング	特殊な工具で鍵を開ける	防犯性の高い鍵への交換

空き巣は、侵入に時間がかかると諦める傾向があります。

窓の防犯対策を強化することは、侵入を困難にし、空き巣被害のリスクを大きく減らすことに繋がります。

防犯ガラスが侵入を防ぐ理由

防犯ガラスは、特殊な構造により、一般的なガラスに比べて非常に割れにくいという特徴があります。

2枚のガラスの間に強靭な樹脂中間膜を挟み込んだ構造で、外部からの衝撃に対する抵抗力を高めています。

構造	特徴	効果
合わせガラス	2枚のガラスの間に特殊な樹脂中間膜を挟み込んだ構造	貫通までに時間がかかるため、侵入を困難にする
複層ガラス	2枚のガラスの間に空気層を設けた構造	断熱性・遮熱性を高める。防犯性能は高くない
網入りガラス	ガラスの中に金属製の網が入った構造	火災時のガラス飛散防止に有効。防犯性能は高くない
強化ガラス	特殊な熱処理を施し、強度を高めたガラス	割れても破片が粒状になるため、怪我をしにくい。防犯性能は高くない

防犯ガラスは、その強度と構造により、空き巣の侵入を困難にする効果が期待できます。

CPマークが付いた防犯ガラスは、警察庁などが定める試験をクリアしており、「こじ破り」「打ち破り」「焼き破り」といった侵入手口に対する対策が施されているため、より安心です。

防犯ガラスの種類と特徴

窓の防犯対策において、防犯ガラスの選択は非常に重要です。

さまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。

ここでは、防犯ガラスの各種類について詳しく解説します。

合わせガラスの構造と防犯性能

合わせガラスとは、2枚のガラスの間に特殊な樹脂中間膜を挟み込んだガラスのことです。

万が一ガラスが割れても、この中間膜が破片の飛散を防ぎ、貫通するまでの時間を大幅に遅らせます。

項目	説明
中間膜の厚さ	一般的な家庭用には30ミル（約0.8mm）のものが使用され、防災対策用には60ミル以上の厚いものが使用されます。
防犯性能	警察庁などが定める試験をクリアした商品にはCPマークが表示され、「こじ破り」「打ち破り」「焼き破り」といった侵入手口に対する対策が施されています。
防災効果	割れてもガラスが飛散しにくいため、地震や台風などの災害時にも安全性が高まります。

複層ガラスと防犯性能の違い

複層ガラスは、2枚のガラスの間に空気層を設けることで断熱性能を高めたガラスです。

単板ガラスに比べて結露を防ぎ、冷暖房効率を向上させる効果があります。

項目	説明
断熱性能	2枚のガラスの間に空気層を設けることで、室内の тепло を逃がしにくく、外部の холода を遮断します。
結露防止効果	ガラス表面の温度差を小さくすることで、結露の発生を抑制します。
防犯性能	複層ガラス自体には高い防犯性能はありませんが、防犯フィルムや防犯合わせガラスと組み合わせることで、防犯性を高めることができます。
省エネ効果	冷暖房効率が向上するため、光熱費の削減につながります。

その他の防犯ガラスの種類（網入りガラス、強化ガラスなど）

防犯ガラスには、合わせガラスや複層ガラス以外にも、さまざまな種類が存在します。

それぞれのガラスには、異なる特徴や性能があります。

ガラスの種類	特徴
網入りガラス	ガラス内部に金属製の網が封入されており、火災時にガラスが割れても破片が飛散するのを防ぎます。防火地域や準防火地域での使用が義務付けられていますが、防犯性能は高くありません。
強化ガラス	フロートガラスを熱処理して強度を高めたガラスです。通常のガラスに比べて3倍程度の強度がありますが、割れる際には粉々になるため、防犯性能は限定的です。
Low-E複層ガラス	複層ガラスの内側に特殊な金属膜をコーティングしたもので、断熱性能をさらに高めることができます。防犯ガラスと組み合わせることで、省エネと防犯の両立が可能です。
真空ガラス	2枚のガラスの間に真空層を設けたもので、非常に高い断熱性能を発揮します。防犯ガラスと組み合わせることで、より強固な窓にすることができます。

CPマーク付き防犯ガラスの選び方

CPマークとは、警察庁などが定める試験をクリアした防犯性能の高い建物部品に表示されるマークです。

CPマーク付きの防犯ガラスを選ぶことは、防犯対策として有効な手段となります。

項目	説明
性能	「こじ破り」「打ち破り」「焼き破り」といった侵入手口に対する抵抗性があります。
選び方	CPマーク表示の有無を確認し、中間膜の厚さやガラスの種類など、ご自宅の環境やニーズに合わせて最適なものを選びましょう。
その他の対策	防犯ガラスだけでなく、補助錠や防犯フィルム、防犯アラームなどを併用することで、より効果的な防犯対策が可能です。

防犯ガラス以外の窓の防犯対策

窓の防犯対策は、防犯ガラスだけに頼るのではなく、複数の対策を組み合わせることで、より効果を高めることが重要です。

防犯フィルムや補助錠、防犯アラームなど、さまざまな対策を講じることで、空き巣の侵入を困難にすることができます。

ここでは、防犯フィルム、補助錠、防犯アラーム、面格子や雨戸について解説します。

防犯フィルムの効果と選び方

防犯フィルムとは、既存の窓ガラスに貼り付けることで、ガラスの強度を高め、割れにくくするものです。

空き巣は、窓ガラスを割って侵入することが多いため、防犯フィルムを貼ることで、侵入を遅らせる効果が期待できます。

防犯フィルムを選ぶ際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。

項目	説明
厚さ	厚いほど強度が高く、防犯効果が期待できる
素材	ポリエステルフィルムが一般的。耐久性や透明度を確認
CPマークの有無	警察庁などが定める試験をクリアした商品にはCPマークが表示されているため、信頼性が高い
UVカット機能の有無	紫外線による室内の日焼けを防ぐ効果も期待できる
貼り付けの難易度	DIYで貼る場合は、貼りやすいフィルムを選ぶ。不安な場合は専門業者に依頼する

補助錠の設置場所と種類

補助錠とは、既存の窓の鍵に加えて、さらにもう一つ鍵を取り付けることで、防犯性を高めるものです。

補助錠を設置することで、空き巣が窓をこじ開けるのに時間がかかり、侵入を諦めさせる効果が期待できます。

補助錠の設置場所としては、クレセント錠の近くや、窓の下部などが効果的です。

補助錠の種類としては、以下のものがあります。

種類	特徴
内締り錠	窓枠に直接取り付けるタイプ。比較的簡単に設置できる
窓用クレセント	クレセント錠に被せてロックするタイプ。防犯性能が高い
サッシ用補助錠	サッシの溝に取り付けるタイプ。外側から鍵が見えないため、防犯性が高い
面付本締錠	ドアのように、鍵穴のあるタイプ。防犯性が非常に高い

防犯アラームやセンサーの設置

防犯アラームやセンサーとは、窓が開けられたり、ガラスが割られたりした場合に、大音量の警報音を鳴らすことで、空き巣を威嚇し、周囲に異常を知らせるものです。

防犯アラームやセンサーを設置することで、空き巣は犯行を諦め、逃走する可能性が高まります。

防犯アラームやセンサーの種類としては、以下のものがあります。

種類	特徴
開閉センサー	窓が開けられた際に反応する。
振動センサー	ガラスが割られた際に反応する。
人感センサー	人の動きを感知して反応する。
マグネットセンサー	窓の開閉を感知する。

面格子や雨戸の活用

面格子とは、窓の外側に取り付ける格子状の金属製の柵のことです。

雨戸とは、窓の外側に取り付ける戸のことです。

面格子や雨戸は、窓からの侵入を物理的に防ぐ効果があり、空き巣対策として有効です。

面格子は、デザイン性の高いものもあり、住宅の外観を損なわずに防犯性を高めることができます。

雨戸は、台風や強風対策としても有効であり、防犯と防災の両方の効果が期待できます。

空き巣は侵入に時間がかかることを嫌うため、面格子や雨戸を設置することで、侵入を諦めさせる効果が期待できます。

窓の防犯対策は、防犯ガラスだけでなく、防犯フィルム、補助錠、防犯アラーム、面格子や雨戸など、さまざまな対策を組み合わせることで、より効果を高めることができます。

ご自宅の環境や予算に合わせて、最適な防犯対策を選びましょう。

YKK APの「まどまど」とLIXILの「インプラス」で窓の防犯性能を向上させる

YKK APの「まどまど」やLIXILの「インプラス」といった内窓は、既存の窓に後付けすることで、防犯性を高める効果的な手段です。

これらの製品と防犯ガラスを組み合わせることで、より強固な窓にすることが可能です。

「まどまど」と防犯ガラスの組み合わせによる効果、「インプラス」と防犯ガラスの組み合わせによる効果、専門業者への依頼とDIYの比較について説明します。

これらの情報を参考に、ご自宅に最適な窓の防犯対策を検討しましょう。

「まどまど」と防犯ガラスの組み合わせによる効果

YKK APの「まどまど」は、既存の窓の内側にもう一つ窓を取り付けることで、二重窓にする製品です。

二重窓にすることで、窓からの侵入をより困難にし、防犯性を高めることが期待できます。

項目	内容
防犯性	二重窓にすることで、侵入者は2つの窓を破る必要があり、侵入に時間がかかるため、抑止効果が期待できる
断熱性	二重窓にすることで、窓と窓の間に空気層ができ、断熱性が向上し、冷暖房効率がアップする
防音性	外部からの騒音を軽減し、静かな室内環境を保つことができる
結露軽減	窓の表面温度が下がるのを防ぎ、結露の発生を抑制する
組み合わせ	「まどまど」と防犯ガラスを組み合わせることで、防犯性能をさらに高めることができる。
その他	YKK APでは、「まどまど」の他に、高断熱窓「APW330」「APW430」などがあり、これらの窓にも防犯合わせガラスを組み合わせることで、断熱性能と防犯性能を両立することが可能です。

「まどまど」と防犯ガラスを組み合わせることで、防犯性、断熱性、防音性、結露軽減といった、住まいの快適性向上に貢献します。

「インプラス」と防犯ガラスの組み合わせによる効果

LIXILの「インプラス」は、「まどまど」と同様に、既存の窓の内側にもう一つ窓を取り付けることで、二重窓にする製品です。

「インプラス」も二重窓にすることで、防犯性を高めることが期待できます。

項目	内容
防犯性	二重窓にすることで、侵入者は2つの窓を破る必要があり、侵入に時間がかかるため、抑止効果が期待できる
断熱性	二重窓にすることで、窓と窓の間に空気層ができ、断熱性が向上し、冷暖房効率がアップする
防音性	外部からの騒音を軽減し、静かな室内環境を保つことができる
結露軽減	窓の表面温度が下がるのを防ぎ、結露の発生を抑制する
組み合わせ	「インプラス」と防犯ガラスを組み合わせることで、防犯性能をさらに高めることができる
その他	LIXILでは、「インプラス」の他に、高性能トリプルガラス樹脂窓「TW」などがあり、防犯性を高めることが可能です

「インプラス」と防犯ガラスを組み合わせることで、防犯性能が向上し、より安全・安心な住まいづくりに役立ちます。

専門業者への依頼とDIYの比較

窓の防犯対策を検討する際、専門業者に依頼するかDIYで行うか迷う方もいるでしょう。

どちらの方法にもメリット・デメリットが存在するため、ご自身の状況に合わせて選択することが重要です。

項目	専門業者への依頼	DIY
メリット	– 専門知識と技術を持つプロが施工するため、確実な仕上がりが期待できる – 防犯ガラスの選定や、窓の状態に合わせた最適な施工方法を提案してくれる – アフターフォローや保証が充実している場合がある	– 費用を抑えることができる – 自分のペースで作業を進めることができる – 窓のサイズやデザインを自由に選ぶことができる
デメリット	– 費用が高くなる傾向がある – 業者選びに時間がかかる場合がある	– 専門知識や技術がない場合、施工に時間がかかったり、仕上がりが不十分になる可能性がある – 防犯ガラスの選定や施工方法を自分で調べる必要がある – アフターフォローや保証がない
注意点	複数の業者から見積もりを取り、費用やサービス内容を比較検討することが重要	– 防犯ガラスの取扱いや施工方法について、事前に十分な知識を習得することが重要 – 作業に必要な工具や材料を自分で用意する必要がある – 安全に配慮して作業を行うことが重要
おすすめの人	– 防犯対策に不安がある人 – 確実な施工を求める人	– 費用を抑えたい人 – 自分のペースで作業を進めたい人
その他	専門業者によっては、防犯診断を行ってくれる場合もあります。窓の防犯対策について、専門家のアドバイスを受けたい場合は、防犯診断を依頼してみるのも一つの方法です。	– DIYで防犯対策を行う場合は、必ず取扱説明書をよく読み、安全に注意して作業を行ってください。 – 不安な場合は、専門業者に相談することをおすすめします。

専門業者への依頼とDIYにはそれぞれメリットとデメリットがあります。

ご自身のスキルや予算、求める仕上がりなどを考慮して、最適な方法を選択することが大切です。

よくある質問（FAQ）

防犯ガラスの耐用年数はどれくらいですか？

防犯ガラスの耐用年数は、使用環境や種類によって異なりますが、一般的には20〜30年程度と言われています。ただし、ひび割れや破損が生じた場合は、早めに交換が必要です。

防犯ガラスは自分でDIYで取り付けできますか？

防犯ガラスのDIYでの取り付けは可能ですが、専門的な知識や技術が必要です。特に重量があるため、取り扱いに注意が必要です。自信がない場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。

防犯ガラスと防犯フィルム、どちらがおすすめですか？

防犯ガラスと防犯フィルムは、どちらも窓の防犯対策として有効ですが、それぞれに特徴があります。防犯ガラスは、ガラス自体が割れにくいため、防犯効果が高いですが、費用も高くなります。防犯フィルムは、既存のガラスに貼り付けるだけで防犯効果を高めることができるため、比較的安価ですが、防犯効果は防犯ガラスに劣ります。

窓の防犯対策として、他にできることはありますか？

窓の防犯対策としては、防犯ガラスや防犯フィルムの他に、補助錠の設置や防犯アラームの設置、面格子や雨戸の設置などが挙げられます。これらの対策を組み合わせることで、より高い防犯効果が期待できます。

防犯ガラスを選ぶ際に注意すべき点はありますか？

防犯ガラスを選ぶ際には、CPマークの有無を確認することが重要です。CPマークは、警察庁などが定める試験をクリアした防犯性能の高い建物部品に表示されるマークであり、防犯性能の目安となります。

賃貸住宅でも防犯ガラスを設置できますか？

賃貸住宅の場合、防犯ガラスの設置には大家さんの許可が必要となる場合があります。まずは大家さんに相談し、許可を得てから設置するようにしましょう。

まとめ

窓の防犯対策は、空き巣対策の重要な一歩です。

この記事では、防犯ガラスの種類や特徴、選び方、さらに防犯ガラス以外の対策について解説し、安心安全な暮らしをサポートします。

この記事を参考に、ご自宅に最適な窓の防犯対策を見つけて、安全な住まいを実現してください。