住宅の防犯性能を高めるためには、防犯建物部品(CP部品)の活用が重要です。
この記事では、CP部品の概要から選び方、新築・リフォームにおける具体的な防犯対策まで詳しく解説します。

CP部品ってどんなものがあるんだろう?



CP部品は、窓やドア、鍵など、住宅のさまざまな箇所に取り入れられています
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
この記事でわかること
- CP部品の選び方
- 窓やドアの防犯対策
- その他の防犯対策(センサーライト、防犯カメラなど)
防犯性能を高めた家づくり|CP部品とは
この見出しのポイント
家づくりにおいて防犯性能は、家族の安全と財産を守るために不可欠です。
防犯性能を高めるためには、CP部品の理解が欠かせません。
CP部品の概要
CP部品とは、警察庁、国土交通省、経済産業省などが定める防犯基準をクリアした建物部品のことです。
侵入者が侵入を諦めるまでの時間を稼ぎ、被害を防ぐことを目的としています。



CP部品ってどんなものがあるんだろう?



CP部品は、窓やドア、鍵など、住宅のさまざまな箇所に取り入れられています
CP部品が重要な理由
CP部品は、侵入者が侵入を試みてから5分以上抵抗できる性能を持つ点が重要です。
警察庁などのデータによると、侵入者が侵入に5分以上かかると、約7割が侵入を諦めるとされています。
CP部品を活用することで、空き巣などの被害を大幅に減らすことが可能です。
種類 | 特徴 |
---|---|
錠 | 防犯サムターン、こじ破り対策のデッドボルトなど、ピッキングやサムターン回しといった手口を防ぐ |
ガラス | 防犯ガラスや防犯合わせ複層ガラスを使用し、割れにくく、侵入に時間がかかる |
ドア | 2ロック式で、ガラスを使用する場合は防犯ガラスか防犯フィルムが必要 |
サッシ | 簡単に取り外せない構造 |
シャッター | 切り破りにくい構造 |
面格子 | 外されにくく切断されにくい構造 |
CP部品を取り入れることで、侵入者は侵入に時間がかかると判断し、諦める可能性が高まります。
新築・リフォームにおける防犯対策
住宅の防犯対策は、間取りやデザイン、断熱性、耐震性と並んで重要な検討事項です。
窓、ドアといった開口部を中心に、建物部品の防犯性能を高めることが大切です。
ここでは、窓、ドア、その他に分けて、具体的な防犯対策を紹介していきます。
窓の防犯対策
窓の防犯対策として、CPマークのついた防犯ガラスや防犯フィルムの使用が有効です。
5mm以上のフロートガラスには防犯フィルムを貼ることも有効な手段となります。



窓の防犯って、具体的にどんな対策があるの?



窓の防犯対策には、防犯ガラスや防犯フィルムが有効なのね。
窓の防犯対策は以下の通りです。
対策 | 詳細 |
---|---|
防犯ガラス | 特殊な中間膜を挟み込んだガラスで、破壊に時間がかかる |
防犯フィルム | ガラスに貼ることで強度を高め、侵入を困難にする |
面格子 | 窓の外側に取り付け、物理的に侵入を防ぐ |
シャッター | 窓全体を覆い、防犯性を高める |
補助錠 | クレセント錠に加えて、もう一つ鍵を取り付ける |
窓用センサー | 窓の開閉を感知し、異常があれば警報を発する |
クレセント錠だけでなく補助錠を設置したり、窓用センサーを設置することで、より防犯性を高めることが重要です。
ドアの防犯対策
ドアの防犯対策として、CP錠である主錠と補助錠の2ロック式にすることが推奨されます。
防犯サムターンやこじ破り対策のデッドボルトなども有効です。



ドアの防犯対策って、どんなことに気を付ければいいの?



ドアは2ロック式にして、防犯サムターンなどの対策をすれば安心ね。
ドアの防犯対策は以下の通りです。
対策 | 詳細 |
---|---|
2ロック | 1つのドアに2つの鍵を取り付ける |
防犯サムターン | 工具を使ってサムターン回しを防止する |
こじ破り対策 | ドアとドア枠の隙間をこじ開ける手口を防ぐ |
ドアガード | ドアを開ける前に訪問者を確認できる |
チェーン | ドアを開ける幅を制限し、侵入を防ぐ |
ドアスコープ | ドアに穴を開け、外の様子を確認できる |
インターホン | 訪問者の映像を確認できる |
電気錠 | 電気的に施錠・解錠できる鍵 |
ドアの防犯において、鍵だけでなく、ドア自体の強度を高めることも重要です。
ドアの種類によっては、防犯ガラスを使用したり、防犯フィルムを貼ったりすることも検討しましょう。
その他の防犯対策
窓やドア以外にも、センサーライトや防犯カメラの設置も効果的です。
死角をなくすように、砂利を敷いたり、見通しの良い外構にすることも重要になります。



窓やドア以外にも、何かできる防犯対策はある?



センサーライトや防犯カメラも有効なのね。死角をなくすことも大切なのね。
その他の防犯対策は以下の通りです。
対策 | 詳細 |
---|---|
センサーライト | 人感センサーで動きを感知し、自動で点灯するライト |
防犯カメラ | 不審者を監視・録画する |
防犯砂利 | 歩くと音が出るため、不審者の侵入を感知しやすい |
死角対策 | 植栽や塀などで死角をなくす |
フェンス | 敷地への侵入を防ぐ |
ホームセキュリティ | ALSOKやSECOMなどの警備会社と契約する |
補助錠 | 窓やドア以外にも、勝手口などにも設置する |
警報機 | 異常を感知すると警報音を発する |
近隣との連携 | 日頃から近所の人とコミュニケーションを取り、不審な人物を見かけた際には連絡を取り合う |
ALSOKやSECOMなどのホームセキュリティを導入することで、24時間体制で住宅を監視し、異常発生時には迅速な対応が期待できます。
これらの対策を組み合わせることで、住宅全体の防犯性能を高めることが可能です。
防犯建物部品を活用した安全な家づくり
この見出しのポイント
防犯建物部品を活用することで、住宅の防犯性能は飛躍的に向上します。
家族と財産を守るために、CPマーク付きの製品を選び、安全な住まいを実現しましょう
以下に、CPマーク付き製品の選び方、ホームセキュリティの検討、地域社会との連携について解説します。
各項目を参考に、総合的な防犯対策を検討しましょう。
CPマーク付き製品の選び方
CPマークは、警察庁などが定める防犯基準をクリアした製品に表示されるマークです。
CPマーク付き製品を選ぶことは、一定レベル以上の防犯性能を備えた製品を選ぶことにつながります
製品を選ぶ際は、用途や設置場所に応じた性能を確認しましょう。
箇所 | 製品例 | 性能 |
---|---|---|
玄関ドア | CP錠(二重ロック) | ピッキング対策、サムターン回し対策、こじ破り対策 |
窓 | 防犯ガラス、防犯フィルム | ガラス破り対策 |
シャッター | 防犯シャッター | 切断対策、こじ開け対策 |
面格子 | 防犯面格子 | 取り外し対策、切断対策 |



CPマークってどうやって確認するの?



製品本体やカタログ、製品のパッケージに表示されています。
ホームセキュリティの検討
ホームセキュリティは、24時間365日体制で住宅の安全を監視するシステムです。
異常発生時には、警備員が駆けつけたり、警察や消防に通報したりするなどの対応を行います
ホームセキュリティを導入することで、侵入犯罪だけでなく、火災や急病など、さまざまなリスクに対応できます。
サービス | 内容 |
---|---|
24時間監視 | 異常を24時間体制で監視し、必要に応じて警備員が駆けつけます |
緊急通報 | 非常ボタンを押すことで、警備会社に通報できます |
火災対策 | 火災センサーが火災を検知し、警備会社に通報します |
非常通報 | 救急時の対応:急病や怪我などの緊急時に、警備会社を通じて救急車を手配できます |



ホームセキュリティって高いんじゃないの?



初期費用や月額料金はプランによって異なります。見積もりを取って比較検討しましょう。
地域社会との連携
地域社会との連携も、防犯対策として重要です。
近隣住民とのコミュニケーションを密にし、お互いに助け合える関係を築くことで、地域全体の防犯意識を高めることができます
地域の防犯活動に積極的に参加することも、効果的な防犯対策です。
連携内容 | 例 |
---|---|
近隣住民との交流 | 挨拶、声かけ、情報交換 |
防犯パトロール | 地域の住民が協力して、地域内を巡回する |
防犯イベント | 防犯セミナー、防犯訓練 |
防犯情報の共有 | 空き巣情報、不審者情報 |



近所付き合いって面倒だな…



挨拶や声かけだけでも、地域の防犯力向上に繋がります。
よくある質問(FAQ)
- 防犯建物部品(CP)とは何ですか?
-
警察庁などが定める防犯基準をクリアした建物部品のことで、侵入者が侵入を諦めるまでの時間を稼ぎ、被害を防ぐことを目的としています。
- CPマークはどこで確認できますか?
-
製品本体やカタログ、製品のパッケージに表示されています。
- ホームセキュリティは高いイメージがありますが?
-
初期費用や月額料金はプランによって異なりますので、見積もりを取って比較検討しましょう。
- 近所付き合いは面倒だと感じますが、防犯に役立ちますか?
-
挨拶や声かけだけでも、地域の防犯力向上に繋がります。
- 窓の防犯対策にはどのようなものがありますか?
-
防犯ガラスや防犯フィルムの使用が有効です。5mm以上のフロートガラスには防犯フィルムを貼ることも有効な手段となります。面格子やシャッター、補助錠や窓用センサーも有効です。
- ドアの防犯対策で重要なことは何ですか?
-
2ロック式にすることと、防犯サムターンなどの対策をすることが重要です。ドア自体の強度を高めることも大切です。
まとめ
住宅の防犯性能を高めるためには、防犯建物部品(CP部品)の活用が不可欠です。
この記事では、CP部品の選び方から新築・リフォームにおける具体的な防犯対策までを解説します。
この記事のポイント
- CP部品は、警察庁などが定める防犯基準をクリアした建物部品
- 窓の防犯対策には、防犯ガラスや防犯フィルム、面格子などが有効
- ドアの防犯対策には、2ロック式や防犯サムターン、こじ破り対策が重要
ご家族と財産を守るために、この記事を参考にCPマーク付き製品を選び、安全な住まいづくりを実現しましょう。